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自動車産業における脱炭素化の推進に関する法律案

法律の概要(提案理由)

第一 総則  一 目的 この法律は、我が国における2050年までの脱炭素社会の実現が重要な課題であることに鑑み、我が国の自動車産業が国際的な貿易事情その他の経済的社会的環境の変化に対応しつつ基幹的な産業として我が国における経済活動を牽引していることを踏まえ、自動車産業における脱炭素化の推進に関し、基本理念を定め、国の責務を明らかにするとともに、自動車産業における脱炭素化の推進に関する施策の基本となる事項を定めることにより、自動車産業における脱炭素化を総合的かつ計画的に推進し、もって自動車産業の国際競争力の維持及び強化を図り、あわせて我が国の経済の発展に寄与することを目的とする。   (第1条関係)  二 定義  必要な定義規定を置く。   (第2条関係)  三 基本理念   1 自動車産業における脱炭素化の推進は、電動自動車の普及の促進並びに水素と二酸化炭素を合成して製造される燃料、燃料としての水素その他の脱炭素化に資する燃料の実用化及び水素を燃料として用いる内燃機関の実用化の促進その他の脱炭素化に資する自動車に関するあらゆる取組を適切に組み合わせることにより、総合的に行われなければならない。   2 自動車産業における脱炭素化の推進は、蓄電等の機能を備えている電動自動車の普及が分散型エネルギー社会の実現に寄与することに鑑み、地域における脱炭素化を促進するためのまちづくりに関する他の施策との有機的な連携が図られつつ、行われなければならない。   3 自動車産業における脱炭素化の推進は、自動車には多数の部品が使用され、また、自動車産業が他の多くの産業と密接な関連を有するものであること等を踏まえ、ガソリン自動車、電気自動車その他の自動車の種類にかかわらず、自動車に係るライフサイクルアセスメントの観点から、総合的かつ効果的な温室効果ガスの排出の量の削減その他の環境への負荷の低減が図られるとともに、循環型社会の形成に資する経済活動の促進が図られることを旨として、行われなければならない。   4 自動車産業における脱炭素化の推進は、自動車の製造及び電気自動車の走行に電気が不可欠であることに鑑み、再生可能エネルギー電気の発電及び脱炭素化に資する燃料を用いた火力発電の推進等による発電における脱炭素化の推進と併せて、一体的に行われなければならない。   5 自動車産業における脱炭素化の推進に当たっては、自動車産業において多数の労働者が雇用され、また、自動車産業が高度なものづくり技術を有する多くの中小企業に支えられていることに鑑み、脱炭素化に伴う自動車産業に係る産業構造の転換が円滑に行われるよう、労働力の公正な移動の確保が図られるとともに、中小企業に対する適切な支援が行われなければならない。   6 自動車産業における脱炭素化の推進に当たっては、自動車産業の国際競争力の維持及び強化に資するよう、炭素国境調整措置の導入等の自動車産業における脱炭素化についての国際的な取組において我が国が主導的な役割を担うことを旨として、国際協力が図られなければならない。    (第3条関係)  四 国の責務   1 国は、三の基本理念にのっとり、自動車産業における脱炭素化の推進に関する施策を総合的かつ計画的に策定し、及び実施する責務を有する。   2 国は、広報活動等を通じて、自動車産業における脱炭素化の推進に関し、国民の理解を深めるよう努めるものとする。    (第4条関係)  五 法制上の措置等 政府は、自動車産業における脱炭素化の推進に必要な法制上、財政上又は税制上の措置その他の措置を講じなければならない。   (第5条関係)  六 年次報告 政府は、毎年、国会に、政府が自動車産業における脱炭素化の推進に関して講じた施策に関する報告書を提出しなければならない。   (第6条関係) 第二 自動車産業における脱炭素化の推進に関する計画  一 推進計画の策定   1 政府は、自動車産業における脱炭素化の推進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、自動車産業における脱炭素化の推進に関する計画(以下「推進計画」という。)を定めなければならない。   2 推進計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。 (1) 自動車産業における脱炭素化の推進に関する施策についての基本的な方針 (2) 自動車産業における脱炭素化の推進に関し政府が重点的に講ずべき施策 (3) (1)及び(2)のほか、自動車産業における脱炭素化の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項   3 経済産業大臣は、関係行政機関の長の意見を聴いて、推進計画の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。   4 経済産業大臣は、3による閣議の決定があったときは、推進計画を、速やかに、国会に報告するとともに、公表しなければならない。    (第7条第1項〜第4項関係)  二 その他   1 政府は、自動車産業における脱炭素化をめぐる情勢の変化を勘案し、及び自動車産業における脱炭素化の推進に関する施策の効果に関する評価を踏まえ、少なくとも3年ごとに、推進計画に検討を加え、必要があると認めるときには、これを変更しなければならない。   2 政府は、推進計画について、その実施に要する経費に関し必要な資金の確保を図るため、毎年度、国の財政の許す範囲内で、これを予算に計上する等その円滑な実施に必要な措置を講ずるよう努めなければならない。    (第7条第5項及び第7項関係) 第三 基本的施策  一 電動自動車の普及及び脱炭素化に資する自動車の開発等の促進   1 国は、電動自動車の普及を促進するため、次に掲げる措置その他の措置を講ずるものとする。  (1) 電動自動車の普及に係る最新の海外の知見を踏まえ、電動自動車について、その取得に要する費用の補助の拡充、税制上の優遇措置の拡充、有料道路に係る料金の減額等により、その取得等に係る負担の大幅な軽減を図ること。  (2) 電動自動車の充電等が容易となるよう、自動車に係る既存のエネルギー供給網である給油所、共同住宅その他の住宅等における電動自動車の充電等に必要な施設及び設備の整備を促進すること。  (3) 電動自動車の蓄電池について次に掲げる措置を講ずること。  ① その製造に必要な原材料の確保及びこれに代替する素材の開発の支援を行うこと。  ② 一度使用され又は使用されずに収集され若しくは廃棄された蓄電池(以下②において「使用済蓄電池」という。)の再生利用の促進を図るため、使用済蓄電池の再生利用に関する国際的動向を踏まえつつ、国内における使用済蓄電池の循環的な利用のためのシステムを構築すること。  (4) 電動自動車の整備等に関する専門的な知識又は技能を有する自動車整備士その他の人材の育成及び確保を図ること。  (5) 使用を終了した電動自動車及びその部品の輸出並びに電動自動車に関する技術の国外流出の防止を図るための措置の在り方について速やかに検討を行うこと。   2 国は、脱炭素化に資する自動車の開発又は技術の改良を促進するため、次に掲げる措置その他の措置を講ずるものとする。  (1) 脱炭素化に資する自動車に関し、国内における幅広い技術の研究開発(脱炭素化に資する燃料及び水素を燃料として用いる内燃機関に関する先端的な研究開発を含む。)及び技術の高度化(これらの手段としての人工知能関連技術の活用を含む。)並びに人材の育成及び確保に関する支援を行うこと。  (2) 脱炭素化に資する自動車の部品を製造する事業者に対する支援を行うこと。  (3) 事業者の技術の活用及び創意工夫の十分な発揮を妨げるような規制の撤廃又は緩和を速やかに推進すること。    (第8条関係)  二 地域における脱炭素化を促進するためのまちづくりの観点からの措置  国は、蓄電等の機能を備えている電動自動車と住宅との間の電気の融通等が分散型エネルギー社会の実現に寄与するとともに、災害時においても有用であること等に鑑み、地域における脱炭素化を促進するためのまちづくりの観点から、地方公共団体と連携して、蓄電等の機能を備えている電動自動車の普及の促進、住宅における再生可能エネルギー電気の発電及び蓄電池の普及の促進等を図るために必要な措置を一体的に講ずるものとする。   (第9条関係)  三 自動車の製造等の各段階における脱炭素化  国は、自動車に係る温室効果ガスの総排出量の削減その他の環境への負荷の低減が図られるよう、製鉄における水素の使用の実用化の促進その他の自動車の製造、使用、再生利用、廃棄等の各段階における脱炭素化を促進するために必要な措置を講ずるものとする。 (第10条関係)  四 自動車の製造等に必要な電気の発電における脱炭素化  国は、自動車の製造及び電気自動車等の走行に使用する電気の発電における脱炭素化を図るため、再生可能エネルギー電気の発電及び利用並びに火力発電の燃料としての水素及びアンモニアの活用等の新たな取組の促進その他の必要な措置を講ずるものとする。 (第11条関係)  五 労働力の公正な移動等  国は、脱炭素化に伴う自動車産業に係る産業構造の転換の円滑化を図るため、次に掲げる措置その他の措置を講ずるものとする。   1 労働力の公正な移動が確保されるよう、雇用の安定及び雇用機会の創出を図ること。   2 中小企業に対する経営支援及び事業転換の支援を行うこと。  (第12条関係)  六 国際協力の推進  国は、自動車産業の国際競争力の維持及び強化に資するよう、脱炭素化に資する自動車に係る知的財産の創造、保護及び活用を推進した上で、脱炭素化に資する自動車に関する技術及び規制に係る国際標準化の枠組みにおける我が国の主導的な役割の確保並びに自動車産業における脱炭素化に関する技術協力その他の国際協力の推進に必要な措置を講ずるものとする。 (第13条関係) 第四 施行期日   この法律は、公布の日から施行する。   (附則関係)

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参考資料

なぜこの政策が必要なのか、各省庁の白書で確認できます。

事後の効果検証

この政策にお金をかけた結果どうなったか、各省庁の政策評価で確認できます。個別の法律・政策ごとの評価結果までは特定できないため、所管省庁の政策評価の入り口をご案内します。

参考:国の税収の推移

財務省が公表している一般会計税収の推移です。この法律だけの効果ではなく、国全体の税収の流れとして参考にご覧ください(評価・解釈は加えていません)。

0 30 60 90 2006年度:49.1兆円 2007年度:51.0兆円 2008年度:44.3兆円 2009年度:38.7兆円 2010年度:41.5兆円 2011年度:42.8兆円 2012年度:43.9兆円 2013年度:47.0兆円 2014年度:54.0兆円 2015年度:56.3兆円 2016年度:55.5兆円 2017年度:58.8兆円 2018年度:60.4兆円 2019年度:58.4兆円 2020年度:60.8兆円 2021年度:67.0兆円 2022年度:71.1兆円 2023年度:72.1兆円 2024年度:75.2兆円 2025年度:84.2兆円 84.2兆円 2006 2010 2014 2018 2022 2025

単位:兆円(一般会計税収)| 出典:財務省 ↗

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2025年度 84.2兆円
2024年度 75.2兆円
2023年度 72.1兆円
2022年度 71.1兆円
2021年度 67.0兆円
2020年度 60.8兆円
2019年度 58.4兆円
2018年度 60.4兆円
2017年度 58.8兆円
2016年度 55.5兆円
2015年度 56.3兆円
2014年度 54.0兆円
2013年度 47.0兆円
2012年度 43.9兆円
2011年度 42.8兆円
2010年度 41.5兆円
2009年度 38.7兆円
2008年度 44.3兆円
2007年度 51.0兆円
2006年度 49.1兆円